目敏い狐狸

塵埃落ちてる部屋ん中
耳塞ぎ膝抱え死へ急ぐ
如何為れば生きられるのかも解らない
そんな私は今日も亦
世ん中此の頃一寸敏感過ぎで
文句ばっかしぶうぶうほら吹かしてる
あゝあゝ煩わしいって心がねぇ
此の世に生きてたって別に当て所無いしね
今日も皆生きるの?皆

北叟笑み手を掛けて殺してる
妙に現実感が無い私
大丈夫?大丈夫?と聞こえてる
死へ急ぐ私へと聞こえてる
世ん中今でも未だ未だ情けは有るもんよ
苦労為なけりゃ見えぬ解らぬ人成らぬ
あゝあゝ無駄に年取る酷い物ねぇ
此の世に生きてたって別に徳も無いしね
今日も皆愚痴るの?皆

誰を今私遣りたいんだろ
皆此の私遣りたいんだろ
あっち逝けどこっち逝けど勿怪が方々
だから此の世をも彼の世なの
世ん中私と心中為る気も無く廻る
真っ赤な大嘘仕舞う皆の悪足掻き
あゝあゝもう皆解らないのねぇ
此の世に生きてたって別に何も無いしね
今日も皆死ねない皆


本歌
ちあきなおみ
「視角い故里」

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